先日、日本で初の感染者が発生し、話題になったサル痘。
2022年5月から米国や欧州を中心に感染が拡大しており、7月27日までに世界78の国と地域で感染者は1万8,000人と言われています。(参照:NHK|NEWS WEB)
しかし、サル痘がどのような病気なのか詳しく知らないという方も多いでしょう。
聞きなれない病名を耳にすると不安になるものです。
そこで今回は「サル痘」がどのような病気で症状や感染対策には何があるのかをまとめていきます。
2022年7月29日現在、公表されている情報の中から、病気の内容や予防対策などを把握しておくことが大切だと言えるでしょう。
まずはサル痘がどのような感染症で、症状や感染対策には何があるのかを解説していきます。
サル痘は、天然痘同様の症状を伴う急性発疹性疾患で、日本では「4類感染症」に指定されている感染症です。
<サル痘の読み方は?>
「サル痘(読み)サルとう(英語表記でMonkeypox.)」
<ウイルス保有動物>
サル痘は、アフリカ生息のリス、ネズミなどのげっ歯類、ウサギ、プレーリードックなどに感受性があり、自然宿主とします。また、サルおよび人間は終末宿主となります。
<感染経路>
上記の感染動物に噛まれたり、皮膚病変部分(水疱、膿疱、痂皮)や、血液、体液との接触により感染します。
また、人間から人間への感染についても同じように感染する皮膚病変部分に直接接触した場合の感染率が高いことが特徴です。
飛沫などによる感染は長時間飛沫にさらされた場合には確認されていますが、基本的に感染率は低く、日常生活の中で空気感染を起こす例は確認されていないとされています。
感染する人によって誤差はありますが、一般的な例としては下記のような症状が挙げられます。
<症状について>
潜伏期間:7~14日間(最大5~21日)
初期症状:発熱(40度ほどの高熱)、頭痛、筋肉痛、リンパ節腫脹(発症日より5日程度持続)
1~3日後:発疹(発熱1〜3日後に発疹が出現。)
顔面や四肢に多く出現し、徐々に隆起して水疱、膿疱、痂皮となる。
また、サル痘の発疹は固く、中央部分に膿を持つのが特徴とされています。
<治療法>
2022年7月現在、サル痘に対する治療法は対症療法のみです。
また、WHOと一部の国では天然痘のワクチンが有効とされています。
厚生労働省によると、日本国内でも接触リスクの高い人に対して天然痘のワクチン接種も必要に応じて検討するとしています。
※対症療法とは、病気の原因に直接対処できない場合、その時々の患者の症状に対して処置する治療法。
<治療経過など>
症状は2~4週間持続し自然治癒していくことが多くなっています。
患者の健康状態、や乳幼児であった場合や、合併症(皮膚の二次感染、気管支肺炎、敗血症、脳炎、角膜炎)などの影響によって重症化することがあるようです。
重症例になると臨床的に天然痘との鑑別が困難になることも特徴です。
ちなみに日本で感染した男性の場合、倦怠感や発熱、発疹の症状があるとされ、発疹については一日のうちに斑点が30ヶ所ほどに広がったとの報告も上がっています。
ここからは、サル痘と症状が似ているとされる天然痘の症状についてまとめていきます。
<天然痘とは>
天然痘とは、天然痘ウイルスによって感染する疾患です。
死亡率が30%以上となる疾患ですが1977年の発生以来、世界で感染者は発生していません。
そのため1980年には、世界保健機関(WHO)によって自然感染が根絶したと発表されています。
<症状について>
潜伏期間:通常10〜12日
初期症状:発熱、背部痛、倦怠感、腹痛、嘔吐
3〜9日後:斑状丘疹状が中咽頭粘膜、顔、腕、下肢に出現
(参照:MSD マニュアル|天然痘)
世界保険機関(WHO)は、欧米を中心にサル痘の感染が拡大していることを受け、以下の動きを見せています。
6月24日:世界47の国と地域で4,106人のサル痘の感染者を確認したと報告
7月23日:「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言
7月25日:日本国内で初めてのサル痘の感染者を確認
7月27日:会見で78の国で1万8,000人のサル痘の感染者を確認したと報告
上記のように、世界保険機関(WHO)は7月23日「国際保健規則」に定められた手続きとして「公衆衛生上の緊急事態」を発表しました。
今回のサル痘の感染拡大は不明点が多いことから、緊急性の高い状態だと判断したようです。
一方で、予防対策によって感染拡大を抑制できることにも触れています。
アフリカで5名が死亡したという報告以外には死亡者は報告されていないため、重症化リスクは低いと考える意見もあるようです。
サル痘の感染を予防するためにできる対策は、以下の3点です。
厚生労働省の発表によると、日本国内において十分な量の天然痘ワクチン備蓄を行っていると報告されています。(参照:厚生労働省|サル痘の患者の発生について)
そのため、これまでの新型コロナウイルス感染対策のように、マスクの着用やアルコール除菌・消毒、手洗いなどの基本的な感染対策が有効になってくるでしょう。
今回は、日本国内で初めて感染者が確認されたサル痘の症状や対策についてまとめました。
2022年7月現在、世界保険機関(WHO)が「公衆衛生上の緊急事態」を宣言するなど、世界中でサル痘の感染が拡大しています。
しかし、通常の感染対策を行うことで感染拡大を防止できると考えられていることが特徴です。
現状でできる感染予防は、アルコールによる除菌や消毒、手洗いなどだと言えるでしょう。
新型コロナウイルスと同じように適切な感染対策を行うほか、最新情報を取得しながら柔軟に対応することが大切です。
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